言霊百神│布斗麻邇の所在④ 布斗麻邇の根源は先天「天津神諸の命」であるイ言霊であり、イヒチシキミイニヰである。それは色相現象が未だ生まれて来ない玄の世界であり、「我が生める国、ただ狭(朝)霧のみありて、香(薫)り満てるかも(な)(『日本書紀』)と云…続きを読む
言霊百神│布斗麻邇の所在③ 此の脚下の消息を更に芸術的象徴的に説明すると、それは此の世の一番低い所、すなわち地上である。その地上には岩石が肌を露わしている。砂礫が転がって蟻が這いずっている。そして其処から草木の種が根を張り芽を伸ばす。すべての現象は…続きを読む
言霊百神│布斗麻邇の所在② 更にこの下座を形而下の社会的位置の事としてのみ考えず、形而上の事と受け取る時、人間の魂が拠るべき最も低(卑)い根底の位置と云うことである。仏教で「地獄」と云われるのは此の最も低い地位境涯のことである。無自覚に此の境に住す…続きを読む
言霊百神│布斗麻邇の所在① 以上は布斗麻邇に関する一応の概念的な説明であるが、然らばこの布斗麻邇は宇宙の何処に存在し、何処から発現し、何処で活動しているものであるか、これに就いて哲学的宗教的な実践行道の上からその存在箇所を明らかにしたならば、今まで…続きを読む
言霊百神│創造の失敗⑫ 布斗麻邇(ふとまに)にト(卜相)(うら)へての(詔)りたまひつらく フトは二十であり、マニは宇宙の道理(ロゴス)、真実すなわち「マ」を第二(邇、近、似)次的に言葉を以て把握表現したものと云うことである。二十はその道理すな…続きを読む
言霊百神│創造の失敗⑪ 淡島(あわじま)(嶋)を生みたまひき アとワの島(締めくくり)と云うことである。すなわち吾と我(汝)の対立思想である。弁証法的な正(テーゼ)と反(アンチテーゼ)の対立である。現在の哲学で此の対立は合(ジンテーゼ)として総…続きを読む
言霊百神│創造の失敗⑩ 『涅槃経』に訳されて仏教の奥義とされている「いろは歌」は母すなわち「妣・いろは」である。四十八の麻邇言霊を連ねて出来ているこの歌は三世諸仏の母である摩耶夫人であり、キリスト教で云えば聖処女聖母マリアである。本講はこれから…続きを読む
言霊百神│創造の失敗⑨ けれどもこの様な心境も人間には有り得ることであり、また世界歴史の過程に於て、像法末法時代の宗教の樹(た)て方として実際に用いられて来た所であるから、隠処(くみど)におこして一応思想検討の材料として取り上げられたわけである…続きを読む
言霊百神│創造の失敗⑧ 子(、)水蛭子(ひるこ)を生みたまひき ヒルコは霊流子の義。蛭のように骨(霊音)がないこと。霊が流れて実相が現われないことである。或いはまた蛭に血を吸い取られて道(ち)がなくなってしまうことでもある。それは母音を先に言挙…続きを読む
言霊百神│創造の失敗⑦ 子(、)水蛭子(ひるこ)を生みたまひき ヒルコは霊流子の義。蛭のように骨(霊音)がないこと。霊が流れて実相が現われないことである。或いはまた蛭に血を吸い取られて道(ち)がなくなってしまうことでもある。それは母音を先に言挙…続きを読む