2021年05月

言霊百神│子音の創生⑭

大事忍男神【言霊タ】 先天からいよいよ後天の真奈が出発する状況である。この名から仏教の「一大事因縁」と云う言葉が連想されよう。 当時既にこの語が伝わっていたかどうかは判らぬが、大事忍男とは大いなる言霊を押し出し推し進める…

言霊百神│子音の創生⑬

色々と述べたが凡そ以上を前置きとして三十二神の開顕を始めよう。但し度々云うように『古事記』神名はすべて比喩表現であり、謎としての咒文であり、およそその実体を指せばよいところの「指月の指」であるから、判で押したような的確な…

言霊百神│子音の創生⑫

この様に三千大千世界の活動の下に、全先天を基礎とし素材として産霊ばれ、ひらめいて来る理念が真奈であり、更にその真奈がさながら音として声として結ばれ写し出される時、それが真言であり陀羅尼である。神名は神の言葉であり「諸仏の…

言霊百神│子音の創生⑪

一念が発現するためには全宇宙法界の活動を必要とする。諸法の実相はそれ自体で孤立して生成存在するものではなく、全宇宙の活動と云う根拠と機構と背景の上で初めて現前するものである。すなわち人間の一音一声が発せられるためには精神…

言霊百神│子音の創生⑩

一音が発せられるため、一音が聞かれるためには自覚と無自覚、意識と無意識に拘わらず精神と肉体の全器官と全機能が総動員されて活動する。この事は由々しい「一大事」である。刹那の間に循環するこの一連の過程をすなわち仏教では「一念…

言霊百神│子音の創生⑨

大事忍男神より大宜都比売神までの三十二神の系列は先天(あな)である母音半母音が交流する道として父母音が交流する道として父母音の結びによって未鳴(まな)の状態の真名が頭脳中に発生し、それが身体の諸器官、諸機能を動員して、口…

言霊百神│子音の創生⑧

と云っても然し世界には既に時が来ているのであるから、『古事記』の開顕は此処までで終わってよいわけではなく、これで全部であるわけではない。プロメテウスを拘束する咒縛の鎖を悉く釈き放さなければならない時である。そこで此の三十…

言霊百神│子音の創生⑦

だが父韻、母音のことはそれでよいとしても、天津日嗣の秘密であり、人間精神の後天的原素である子音に関して或いは永久に文字文章を以て顕わに開示教伝すべきものではない事であるかも知れぬ。『法華経』にも「唯だ仏とのみ、乃ち能く諸…

言霊百神│子音の創生⑥

今まで本講で説いて来た先手の内容である天津神諸の命、すなわち父母音に関しては、これは必ずしも仏陀自身の説法に拠らずとも、辟支仏或いは菩薩位の境涯者の仕事として可能の事であって、従来『易』や印度哲学や仏教教理として、或いは…

言霊百神│子音の創生⑤

神道の上から云うならば言霊は本来布斗麻邇の創始者、把持者である天津日嗣の皇祖皇宗の心霊がみずから説くべき事であり、啓示によるその許可と指導の下にこれと一枚となり、一体となった時初めて今日の我々の言葉となり文字となるべきも…
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