中国秘伝ひとりあんま気功⋆⑲

目と耳の衰えを防ぐ
 齢をとるにつれ、老いの兆しは目や耳に顕著にあらわれてきます。しかも、目や耳が衰えると、知力の減退を招くこともありますから、視力と聴力を保持することは、老化を食いとめるうえで大切なポイントとなります。そこで、目と耳の衰えを防ぐあんま気功法を紹介しましょう。
①楽な姿勢で椅子に腰かけ、肩の力を抜いて全身をリラックスさせます。かるく目を閉じ、ゆっくり腹式呼吸を行いながら、両手のひらをこすり合わせます。両手が温かくなるまで、こすり合わせてください。
②目の内端のすぐ横に、晴明と呼ばれる視力の回復に効果的なツボがあります。まず、この左右の晴明を指で刺激します。
 片手の親指と人差し指を晴明にあて、それぞれ指先で押します。最初はあまり力を入れずに押し、徐々に力を入れて押していきます。ポイントはただ押すだけではなく、鼻の方向に向けて押していくことです。両目のまわりに酸脹感(だるさ、鈍い痛みなど、ツボを押したときに感じる独特の感覚)が広がるまでつづけ、酸脹感が出た後も約三〇秒間押しつづけましょう。
③眉毛の内端の二~三㍉下に、天応と呼ばれる、視力の衰えを予防するツボがあります。左右の親指を左右の天応にあて、残るそれぞれ四本の指は額にあて、額を支えるようにします。そして、親指の指面で天応をもみます。口にはださず、心のなかで「一、二、三」と八まで数えながら、もんでください。この八を一回として、八回くりかえします。
④それぞれ五本の指を伸ばしたまま、両手のひらを耳の横につけ、後方に向けて耳を押しさすり、手のひらが耳を通過したら、こんどは前方に向けて耳を押しさすります(前方に押しさするときは、耳は前に倒れ、耳全体で耳の穴をふさぐようなかたちになります)。
 手のひらの一往復を一回として、前後に一〇~一五回くりかえしてください。

2024年10月
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