医療

西洋医学の歴史│ 近代.3

近代ヨーロッパの医学.3  十九世紀半ばになって麻酔法が確立され、以後、外科手術が一変します。それまでの外科手術の光景は、手術前に「あなたは、脚を切って欲しいのですね?」と外科医が最終的に確認します。「はい」と返事があれ…

西洋医学の歴史│ 近代.2

近代ヨーロッパの医学.2  十七世紀のモリエールは芝居のなかで、宗教とともに医師をも真っ向から批判しています。モリエール自身、胸を病んでいて、当時の医師にかかって、そのインチキさかげんに、いや、当時の医学そのものの不完全…

西洋医学の歴史│ 近代.1

近代ヨーロッパ.1  医療にルネサンスの影響が現れるのは十六世紀からで、ヴェサリウスの解剖学が始まりです。その解剖学は大部分が彼が自分自身の目で見たことを述べて、それまで金科玉条とされていたガレノスの学説を根本から揺るが…

西洋医学の歴史│中世

中世の医学  次に中世の医学は、ご存じのように、キリスト教の支配下にあり、学問としてはまったく停滞します。迷信が横行して理性が死に、ギリシャ・ローマの医学説を金科玉条にして、これに盲従しました。しかしアラビアには、中世ヨ…

西洋医学の歴史│古代

古代の医学  西洋でも、医術と魔術とは昔から堅く結びついていたのですが、ギリシャ時代に、医学の父と言われるヒポクラテスが、健康と病気を自然の現象として観察して、医術を魔法から引き離した。当時のエンペドクレスやアリストテレ…

東洋医学.25

八綱弁証で証を.3 ⑤陰証と陽証  陰陽学説では、陰陽の相対的バランスが失調し、偏盛または偏衰が起こることで病気になると考えています。  疾病の発生には、虚証と実証で説明した正気と邪気が関係しています。正気には陽気、陰液…

東洋医学.24

八綱弁証で証を.2 ③寒熱の証  寒熱は疾病の性質を寒と熱に区分したものです。寒証と熱証は、身体の陰陽状態を表したもので、陰陽バランスが崩れると生じます。陰盛(陰が強い)または陽虚(陽が弱い)は寒証として、陽盛または陰虚…

東洋医学.23

八綱弁証で証を.1 ①八綱弁証で基本の証を立てる  八綱弁証とは最も基本的な弁証法です。八綱とは、表・裏・寒・熱・虚・実・陰・陽のことです。この八つは、表裏・寒熱・虚実・陰陽の組み合わせなっており、表裏は病位の深浅を、寒…

東洋医学.22

弁証論治とは.2 ③弁証方法の選び方  東洋医学では、長年培ってきた臨床経験から、証を立てるためのいくつかの弁証方法が確立されてきました。八綱弁証、六淫弁証、気血津液弁証、臓腑弁証、経絡弁証、六経弁証、三陰三陽弁証などで…

東洋医学.21

弁証論治とは.1 ①証を決め、治療法を確定する  東洋医学で診断・治療を行うときに、まず四診を行い、そこで見たり聞いたり、感じたりした情報を分析して証を立てます。証とは診断結果のことで、患者の自覚症状を重視し、四診で得た…
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