言霊

言霊百神│黄泉国⑮

頭(みかしら)に(は)大雷(おおいかづち)居り、胸には火雷居り、腹には黒雷居り、陰には拆雷居り、 左の手には若雷居り、右の手には土雷居り、 左の足には鳴雷居り、右の足には伏雷居り、 并わせて八くさの雷神(八雷神)成り居り…

言霊百神│黄泉国⑭

蛆虫と云われる境涯の人間を禅語で「一切の糞壊上に向って乱咬する底の衆人」などと云うが、それはウ(有、相)すなわち感覚と官能、色気と食気と慾気と云う素朴単純ではあるが、然し精神の全局からすれば一番低級な原始的な知性の境涯に…

言霊百神│黄泉国⑬

蛆(うじ)たかれとこ(ろ)ろぎて その一火を掲げて見ると伊邪那美命の体に蛆がたかって鳴り蠢いていた。ウジはウ言霊が具体化したもの、すなわちウ字である。ウ言霊すなわち万有の相に即して作られた漢字の象形、会意、指事、転註等の…

言霊百神│黄泉国⑫

かれ(故、)左の御髻(御みづら)に刺(さ)せる湯津爪(津間)櫛の男柱一箇取り闕(か)きて、 一つ火(一火)燭(とも)して(、)入り見ます時に 湯津は五百箇の略、爪櫛は髪(神)を櫛削る道具で、湯津爪櫛は音図のことである。音…

言霊百神│黄泉国⑪

かく(如此)白(まを)して、そ(其)の殿内(とのぬち)に還り入りませるほど(間)に、 い(甚)と久しく(て)待ちか(難)ねたまひき 伊邪那美命は黄泉の世界にはいった切りなかなか出て来なかった。黄泉国の渾沌状態はその後まだ…

言霊百神│黄泉国⑩

この伊邪那美神と黄泉神とのあげつらい、すなわちその黄泉国に於ける原理の検討はこの時だけで済んだことではなく、間もなく伊邪那美神自身が黄泉津大神となって、この後長く数千年間に亘ってすっと研究が継続され、遠く降って今日に及ん…

言霊百神│黄泉国⑨

然れども愛(うつく)しき我が汝兄の命(那勢命)、入り来ま(坐)せること(事)恐ければ、 還へりなむを。 先づ(旦に)具(つばら)に黄泉神と論(あげつら)はむ。 我をな視たまひそ 然し折角迎えに来て下さったのですから還りま…

言霊百神│黄泉国⑧

ここ(爾)に伊邪那美命(の)白(答白)したまはく、 悔しきかも(哉)、速く来まさずて、 吾は黄泉戸喫し(為)つ 夫神が折角迎えに来て呉れたけれども、来ることが遅かったから、伊邪那美命は既に黄泉国の食べものを食べてしまった…

言霊百神│黄泉国⑦

伊邪那岐命 語らひたまく、 愛(うつく)しき我が汝妹(なにも)の命(那邇妹命)、吾(、)汝と作れりし国、 未だ作り竟(を)へずあれば(、)還へりまさね と詔りたまひき 岐美二神は宇宙の万象、空相実相の自覚と表現である言語…

言霊百神│黄泉国⑥

すなは(爾)ち殿騰戸(とののあがりど)(縢戸)より出で向かへます時に 殿はみあらか(舎)であり、神の家すなわち言霊図のことである。その殿のあがりどとは音図の入口のことで、すなわちアオウエイである。これは高御産巣日神であり…
2024年4月
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