言霊

言霊百神|識の原因原律⑦

八父韻の八律を要約すれば四律である。初めに宇宙が剖判した原律である陰陽の相対が根本原理として何処までも万物を律して行く。陰陽を水火(瑞穂)と云う。現象の原律である八律もまた相対的なものであって、例え   ば一個…

言霊百神|識の原因原律⑥

宇宙は初め渾沌であり暗黒である。これに物質の振動としての音波、光波、電磁波があり、精神には同じく振動である霊波、念波としての意識の活動がある。物と云わず心と云わずすべて振動を輻射するものを光り、すなわち霊馳りと云う。その…

言霊百神|識の原因原律⑤

扨て、是等八神の神名からチイキミシリヒニの八父韻の意義を的確に探り出そうとすることは前述の如くまことに困難である。要は神代の皇室の口伝による秘宝として継承されて来た言霊の八父韻に、後から是等の神名を宛てて、その文字と概念…

言霊百神|識の原因原律④

淤母陀琉神(おもだるのかみ)【言霊ヒ】 妹阿夜訶志古泥神(いもあやかしこねのかみ)【言霊ニ】 オモタルは面足(おもたる)であって、事物の外面に開発し、表面が完成した心。アヤカシコネはあやにかしこき音の義。この神名からはそ…

言霊百神|識の原因原律③

意富斗能地神(おほとのぢのかみ)【言霊シ】 妹大斗乃弁神(いもおほとのべのかみ)【言霊リ】 オホは思うであり、また大(おほ)である。大いなる思いを斗(量)る土台(地)となり、弁(わきまへ)となる音という意味と解すればよい…

言霊百神|識の原因原律②

角杙神(つのぐいのかみ)【言霊キ】 妹活杙神(いもいくぐひのかみ)【言霊ミ】 角の活らきの杙すなわち柱、拠り代、生きることの拠り代となる音と云うほどの意味と解せられよう。『日本書紀』には「角織尊(つのくひのみこと)、活織…

言霊百神|識の原因原律①

宇比地邇神(ウヒヂニノカミ)【言霊チ】 妹須比智邇神(イモスヒヂニノカミ)【言霊イ】 宇は地に比するに近(邇)し、須べからく智に比するに似(邇)たりなどと訓むことが出来る。然し『古事記』神名はすべて咒文であり謎であって、…

言霊百神|開闢(中今の意義)⑪

国之常立神【言霊エ】 地(くに)すなわち国が恒常に成立する原因基盤である実体。「くに」は大自然から発生してそれから分離した人間の知性活動の自覚による創造の所産である。『日本書紀』には「国底立尊」とある。その基盤(底)の形…

言霊百神|開闢(中今の意義)⑩

宇麻志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)【言霊ヲ】 うまし(可美)は形容詞。葦の芽の如く、或いはその根の如く、連続し連鎖して何処までも伸び拡がって行って止まない性状を持った実体。ヲは尾、緒である。生命の玉(霊…

言霊百神|開闢(中今の意義)⑨

国稚く浮脂の如くして 渾沌が僅かに剖かれ初めて、未だ現象を発せざる、実在、実体だけの母音、半母音の世界のことである。アイウエオを少名彦神と云う。少は稚(若)、名は言葉と云う意味で、若い言葉と云うことである。アイウエオは大…
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