言霊百神│禊祓(二)㉘

斯くして黄泉国の罪穢れをみずからの生命自覚の原理をもって禊祓することを得たことによって、その権威が証明された五十個の麻邇は人間の魂に大自然から附与された種智として、同時に大宇宙の事物の原素の精神的把握として、すなわち文明創造の能動体の中枢としてこれを運用し組合わせて、宇宙の森羅万象の名を悉く的確に表現し、その名によって事物相互を有機的に関連せしめて、然もこの事が無限に可能であるところの「声字即実相、文字即涅槃」の世界を実現する基礎となる。斯くの如き神の魂すなわち人の魂、神の言葉すなわち人の言葉、神すなわち言葉である麻邇を以て構成された高天原の国の国語を「大和言葉」と云う。神代の日本語がすなわちこれである。現在我々日本人が日常使用している日本語の半分はこの神代ながらの原理によって創作された言語である。

2024年4月
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