中国秘伝ひとりあんま気功⋆⑪

便秘を解消する⑴
 中国医学では、便秘はその原因によって、さまざまなタイプに分類されています。たとえば気が不足したことが原因である「気虚秘」、血が不足したことが原因の「血虚秘」、腸が熱をもったために腸内の便が乾燥する「熱秘」といった具合です。
 こんなことをいうと、たいへん難解なあんま気功法が待ち受けているように思えるかもしれませんが、ご心配にはおよびません。漢方薬を用いて便秘を治す場合は、タイプによって医者が薬を使い分けますが、ひとりあんまはそうではありません。あらゆるタイプの便秘に対応できる方法が考案されているからです。
A=①ヘソから指の横幅で四本分ほど下に、関元というさまざまなタイプの便秘によく効くツボがあります。まず、このツボを刺激します。右手の中指を関元の上におき、時計回りにまわしながら、すこし力を入れて押しもみます。約三〇回まわしたら、こんどは逆時計回りに手をまわします(やはり三〇回まわしましょう)。
 なお、右手の中指だけでは力が足りないときは、左手を右手の上にかさねて、いっしょにまわしてください。
②ヘソから指の横幅で三本分ほど横に、やはり便秘の特効ツボとしてよく知られた天枢というツボがあります。約五〇回、指をまわしてください。
③ヘソの上に右手のひらをおき、その上に左手をかさね、時計回りにまわしながら、腸をもみ動かすようにします。すこしずつ手をまわす範囲を広げて、最後には大きく円を描いて腹部全体をマッサージしてください。合計五〇回ほど手をまわしたら、こんどは逆時計回りに約五〇回手をまわします。
 このマッサージは、腹筋を強くして症状を改善するだけでなく、腹部をとおる何本もの経絡(気の通路)を刺激し、気の流れをよくする効果があります。

2024年10月
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