整体と気功と言霊の原理.51

遠藤喨及の『気の経絡指圧』…「タオ指圧」.11
気の不足を補う法

 初伝クラスの最後に学ぶのが、基本手技です。これは、決まった型(フォーム)に従って、全身指圧をすることである。
「気の経絡指圧」の基本手技にはⅠ、Ⅱ、Ⅲの三種類がある。
 基本手技のⅠは、Ⅱを簡略化したもので、小児指圧としても使われる。
 気の経絡指圧の臨床は、大きく分けると、「基本手技」と「経絡治療」という二つの柱がある。一方、東洋医学の技法には、通常二つの方法があるとされている。それは、気の不足した虚エネルギーを補う「補法」と、気の過剰な実エネルギーを取り去る(瀉す)「瀉法」である。だから古典的な鍼灸では、虚の経絡を補し、実の経絡を瀉すということになる。また湯液(漢方薬)では、虚証の人(虚弱タイプ)には補剤を処方し、実証の人(頑健タイプ)には瀉剤を与えることになっている。
 これは、「補瀉」に対する通常の解釈である。しかし、気の経絡指圧における補瀉の捉え方は、これとは異なる。それは、「邪気」の概念が入るからである。
 すなわち、気の経絡指圧において「補す」とは、邪気を生気に転換させること。これによって、「虚の気を充足させる」また「瀉す」とは、邪気を瀉す、すなわち、「邪気を大自然に解放させること」を意味する。しかたって基本技法が「補法」にあたり、経絡治療が「瀉法」にあたる。そして急性の患者さんには、まず経絡治療(瀉法)を行い、症状を取り去ったのちに、基本手技(補法)を行います。しかし、慢性病や通常の治療では、基本手技(補法)を行ったのちに、経絡治療(瀉法)を行う。

整体の技法

 基本手技は、「型」による治療だ。だから施術すべき超脈・超穴の位置、圧すべき虚のスジの方向などが決まっている。経絡指圧では、「圧す」とは言わずに「ゆるみを取る」と言う。なぜなら「圧す」というのは一般的に垂直下に圧迫することを意味するが、「気の技法」では、ツボ(超穴)を垂直下には圧さないからである。ツボ(超穴)が前方の虚の底へ至るように、およそ45度くらいの角度で。手指をもっていく。また、基本手技は、すべて整体の技法で行なう。
超脈・超穴の見つけ方
 まず、各基本形における超脈。超穴の見つけ方。
 受け手に、基本手技を受ける姿勢を取ってもらう。術者もまた、その施術姿勢を取る。
肘の角度と調整
 肘圧の場合は、次の三種の角度を調節する。すなわち、肘の左右の角度、上下の角度、手首の捻転の角度である。しかし、共感的想像が維持できるようになると、あえて調整しなくても、自然に取れるようになる。
ふたたびツボを取る
 一度、手指を離して、ふたたび共感的想像によってツボを取る。
共感的想像で「虚の底」へ
 「ツボ技法」のところで述べたように、共感的想像とともに圧していく(ゆるみの取る)。ツボ(超穴)を感じつつ、共感的想像を維持しつつ行えば、超穴は自然に「虚の底」へと導かれるはずである。
手指を戻し、次の超穴へ
 一秒半程度、虚の底を維持した後、手指を自然に体表に戻し、次の超穴へと手指をすべらせる。

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