古歩道│妊娠検査キット②

妊娠検査キットの販売がなぜ禁じられていたのか②
実際、産婦人科で「おめでたですよ」と女性に語りかけるシーンは、一昔前のドラマの定番となっていた。妊娠かどうか、わざわざ近所の産婦人科に行って確かめてもらうしかなかったのだ。病院でやることといえば、それこそ1000円程度の検査キットを使うだけ。別に難しい行為が必要ないのだから、とっとと検査キットを売ればよかったのだ。
何より問題なのは、たかが産婦人科の「儲け」のために検査キットの販売を禁じたことで、たくさんの女性の命が危険にさらされてきたことだろう。妊娠は、すべてが望まれているとはかぎらない。「中絶」を考えているケースも少なくなかろう。その場合、いちいち病院で確認しなければならなくなると、妊娠の発覚が遅れてしまう。結果、安全な中絶時期が過ぎいてしまい、無理な中絶手術で不妊症となったり、時には命を落としたりする。子どもに罪はないとはいえ、望まない出産で人生に絶望する女性もいるだろう。
検査キットを販売していれば、そういう不幸は軽減する。それがわかっていながら医師会は「妊娠検察は医師だけができる医療行為」といって反対してきたのである。
妊娠検査キットが一般販売される前は、産婦人科の患者の多くは、「妊娠」の確認だったことだろう。それでてんてこ舞いとなって、緊急の治療が必要な患者への対応が片手間になっていた。そもそも産婦人科のドクターにせよ、おしっこをかけて妊娠の有無を確認するために勉強してきたわけではあるまい。
医師でなくてもできる「医療」は、どんどん、よそに任せて、西洋医でなければできない「医療」に特化していけばいいのだ。

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