言霊百神│島生み⑨

伊岐(伎)島(嶋)、
また(亦)の名は天比登都柱(あめのひとつばしら)
言霊イ、ヰの世界、すなわち伊邪那岐神、伊邪那美神の宝座である。伊岐はイのともづれである。イもヰも同じ音であって、比登都柱は一つ柱。アオウエイとワヲウヱヰが重なって一つの天之御柱となる。夫婦一体となって子を産む時は一つの理体としての親である。その故に交流するイ、ヰを親音と云う。
天比登都柱すなわち天之御主すなわち生命の内包であるアオウエイの五母音はいずれも独神であるから、そのうちいずれの一音によっても代表されて、その次元に於ける独自の世界観を構成する。すなわちア(感情、芸術)、オ(経験智、科学)、ウ(感覚、産業)、エ(叡智、道徳)の何れに基づいても夫々の世界観が成立する。人と人との間に意見の相違を来たす原因が各々の世界観の次元的立場の相違に存し、各々がその次元を固執する為である場合が多い。この五つの中でイ(意志)は麻邇であり、『法華経』の仏所護念であって、これに則った世界観はアオウエの四智を帰納総合する一切智、一切種智であり、且つ四智が現象として発現する根拠であり原動力であり生命意志である。此の四智を仏教では四護世と云い四天王と云う。衆生(ウ)、声聞(オ)、縁覚(ア)、菩薩(エ)の四乗に当る。そしてイは第5番目の仏陀であり、四乗の中心に位する。イはすなわち五(イ)である。

2024年4月
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