言霊百神│四つの比礼①

以上、甚だすっきりしない解き方であるが、それ以上はまだ釈けない。山津見八神に就て神代文字研究家であった山腰明将氏が説いた所は、それは竜形文字を構成する上に於ける以上の如き八つの手法を示したものであると云うのであるが、筆者には竜形文字が現わす意味がよく判らない。
日文草文字と云われる竜形文字は「陸(道)奥のしのぶ文字刷(もちず)り」(『古今和歌集』)と古歌に詠まれている神代文字の代表的なものであって、その文字の姿の説明として「女の髪のおどろに乱れる如き」とあるからには「しのぶ文字刷り」とは竜形文字のことであり、またこの文字が神道の奥義(道の奥)を偲ぶ便(よすが)となるものであるわけある。その奥義である言霊を形に示す手法が八つの山津見の原理であることとなる。

2024年9月
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