中国秘伝ひとりあんま気功⑮

いちばんくつろげる姿勢を選ぶ
 あんま気功法の姿勢は、立式(立つ姿勢)、座式(すわった姿勢)、臥式(寝た姿勢)歩行式の四種類があります。座式は、椅子にすわった姿勢とあぐらをかいた姿勢に大別され、臥式はあお向け、うつ伏せ、横向きに寝た三種類に大別されます。
 どの姿勢にも共通した大切なポイントは、楽な姿勢をとることです。しかし、楽だからといって、あまり前かがみになったり、腰をかがめるのは感心できません。楽な姿勢であるとともに、ある程度は正しい姿勢であることが必要です。
 では、その具体的なやり方を説明しましょう。
 この本で紹介しているあんま気功法は、二、三の例外を除くと、すべて椅子にすわった座式ですから、座式にしぼって、詳しく説明しましょう(他の姿勢に関しては、その姿勢で行うあんま気功法を紹介したページで詳しく説明します)。
 まず楽な姿勢で椅子に浅く腰かけます。このとき、胸を張ると、どうしても体に力が入ってしまいますから、胸を張りすぎないように注意してください。ただし、楽な姿勢にすると、極端に姿勢が悪くなってしまう人は、いったん胸を張って正しい姿勢にした後、肩を上げ、次の瞬間肩をストンと落とし、肩から力を抜くと、うまくいきます。
 肩から力を抜いたら、つづいて腕、手、指先から力を抜き、全身をできるだけリラックスさせます。
 なお、調身においては、椅子の高さも重要な要素のなります。椅子にすわって、膝を曲げた角度がちょうど九〇度になり、しかも足の裏がピタッと床に着くくらいが理想的です。その条件にあてはまらない、高すぎる椅子や低すぎる椅子はなるべく避けてください。

2024年4月
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