伊勢神宮

 伊勢神宮はかつては「お伊勢詣り」といって国民信仰の神宮でありました。現在でも伊勢神宮には観光客の絶え間がありません。千古変わることなく清らかな流れの五十鈴川を渡り、内宮の参道を進んだ参拝者が神宮正殿の「唯一神明造り」と呼ばれる社殿を仰ぎ見る時、ブルーノ・タウトが「世界で最も美しい建造物」と称賛しましたその姿と雰囲気に「身も心も洗われた気持ちになる」とは大勢の人から聞く話です。
「何事のおわしますかは知らねども、かたじけなさに涙こぼるる」とは伊勢神宮を詠んだ西行法師の歌であります。けれど「何事のおわしますかは知らねども」の時代は過ぎ去ったのです。言霊の原理が世の中に甦って来ました今では、この原理に照らして伊勢神宮に秘められ、暗示されている数々の神秘の扉を大きく開く事が出来るようになりました。
 この章は神宮の神秘の扉を開けてその内容の中身に入って行く説明することに致します。沢山ある神秘の暗示の中から主だったものを、謎のベールを取り払って新しい時代の光を当てることに致します。
 先ず伊勢神宮の概略を書くことにしましょう。
 伊勢神宮、通称お伊勢さん、内宮と外宮があります。所在地を書きますと、内宮は三重県伊勢市宇治、外宮は伊勢市山田。祭神は内宮が天照大神、外宮は豊受姫神であり、内外宮併せて伊勢神宮と申します。
 神宮は何時から始まったのでしょうか。内宮は崇神天皇(約二千年前)の創祀であり、外宮は雄略天皇(千五百年前)の時に祭られました。現在見られるような建築様式となったのは欽明天皇の頃(千四百年前)と推定されています。
 また神宮は二十年毎に建て替えられ遷宮が行われることになっています。この二十年毎の式年遷宮の制度が定められたのは天武天皇の時代(約千三百年前)でありました。 

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