自覚確認する方法_第二言霊オの段階

 この次元においての人間性能は、言霊ウ次元で行われた諸現象相互の関連性を概念を持って知識として理解することです。現象の起こる原因・過程・結果をあらためて再構成して、その意味・法則を概念的にまとめる段階です。一般に学問することとはこの段階の性能のことであります。
 言霊の勉強におきましても、言霊についての話を聞き、本を読み、知識として理解していく段階です。言霊原理は人間生命の営む一辺の現象を成立させている根底の実在法則でありますので、言霊を勉強する以前に人生一般に関する知識を広く見につけていればいるほど、言霊を理解するうえで有利であるということができます。商業や産業人の心理、学問をする上での思考方法、芸術や宗教の体験、道徳的実践への勇気と挫折等の経験が多いほど言霊理解に役立つことでしょう。しかし、これらの体験が少ないからといって言霊原理が程遠いというわけでもありません。この世の中に横たわる矛盾の洞察と理想社会への渇望が言霊勉学の一番の糧であります。ここで言霊を理解し、自覚運用するうえで知っておきたい知識を得るために役立つ書物の名前を列記しておきます。
 まず第一に古事記、日本書紀です。特にその中の神代巻は言霊原理の詳細な手引書でありますゆえ、すぐには理解し難いことと思われても必ず読まれることをお勧めします。古事記と日本書紀とではその記述に相当の違いがありますが、その相違の意義についてはこの本の後章において説明されます。記紀双方とも神話というものが言霊原理を表徴、呪示する典型であることを読者は理解されることでしょう。万葉集と古今集の歌本も一読の価値があります。和歌が敷島の道・言の葉の誠の道として、三十一文字をもって心情を吐露すると同時に、歌によってはその中に言霊原理を巧みに折り込んだものが見い出されます。
 ギリシャ・北欧・ローマ・エジプト等の神話もお読みになっておけば言霊の理解に役立つことには間違いありません。
 日本・中国・東洋・西洋・世界等の歴史を読まれて年代順に大ざっぱにでも頭に入れておけば、言霊原理を理解された時、その原理によって歴史を再構築するうえで役立ちます。特に日本の歴史に関しましては戦前と戦後の日本史の双方を読まれることを是非お奨めしておきます。(その意味は後章で明らかになります)
 宗教書も必読書です。神道では神道五部書、黒住、金光、天理、大本等の宗教教祖の遺稿やお筆先も興味のあるものです。キリスト教では旧・新約聖書があります。特に旧約ではモーゼの五書・ヨブ記・イザヤ記・ダニエル記・その他新約はマタイ伝・ヨハネ伝・黙示録等は必要です。仏教では般若心経・金剛般若経・浄土三部経・華厳経・維摩経・法華経等が有益です。その他の仏典では禅宗無門関・碧巌録・正法眼蔵・歎異鈔等々、多数が挙げられましょう。
 中国の書にも有益なもの多数です。老子・孟子・易経・論語等がさしあたって数えられます。インドのヨガ経典も役立ちます。その他各国の哲学書も有用なものでしょう。
以上列挙しました書物の中で手近なものから始められた、不明な点はそれぞれの導師に尋ねられて一応の理解を得、卒業されることが、言霊を自覚するために準備段階の知識として必要なことであります。

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