(1)精・気・神の概念およびその相互関係
③神
思惟・意識活動を指し、また内在する臓腑の精気が外に現れた徴候をも指す。神の基礎にあるものは精である。「生命力のよって来るところを精といい、陰と陽の両性精が結びついたものを神という」(『霊枢』本神篇)
神はこのように生命の始まりにおいて生成されるものだが、神のすべての活動は後天的な滋養によってまかなわれている。そこで『霊枢』平人絶穀篇では、「故に神は、水穀の精気なり」というのである。
人の思惟活動の反映としての神は、心との関係がもっとも密接である。そこで、「心は神に蔵す」(『素問』宣明五気論)といわれる。『霊枢』本神篇では、もっと具体的に次のように述べている。「神に随って往来する者を魂といい、精と並んで出入りする者を魄という。…心にあれやこれやと憶う気持ち、それを意という。その意が何かを定めたのを志という」。ここでいう魂・魄・意・志は、名称が異なっても実質的には神に属している。神はこれらを含めた人間の思惟・意識活動を総称したものだということである。
『素問』宣明五気論には、「心は神を蔵し、肺は魄を蔵し、肝は魂を蔵し、脾は意を蔵し、腎は志を蔵す』と書かれている。この意味で五蔵のことを「五神臓」と呼ぶこともある。
さらに神の概念にあ、五蔵の生理機能・病理作用が外に現れるものの意味も含まれているので、しばしば「神気」という言葉が使われる。『素問』移精変気論の「神を得る者は昌え、神を失う者は亡ぶ」とは、この五蔵の神気について述べたものである。
気功鍛錬と精・気・神③
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