②選択して用いる方法
分段放松…全身をいくつかの段に分け、上から下に分段して放松(リラックス)する。よく用いられる分段放松には、二種類ある。
❶頭部→両肩両手→胸部→腹部→大腿・下腿→両足
❷頭部→頚部→両上肢→胸腹腰部→両大腿→両下腿
一段に注意を払い、「松」を心の中で二、三回念じてから、次の段に注意を払い、一周したらまた最初から繰り返し、二、三回循環させる。
局部放松…三線放松を基礎とし、身体の病変部位、あるいは緊張点に単独に放松を行い、「松」を二〇~三〇回念じる。
全身放松…全身を一つの部位とみなし黙想しながら放松する。全身放松には三種類ある。
❶頭から足まで、大まかに水が下に流れるように黙想しながら放松する。
❷全身をおおまかに内から外に向けて黙想しながら放松する。
❸三線放松の三線をよりどころにし、次々と水が下に流れるように黙想しながら放松し停滞しない。
逆行放松…身体を前、後二線に分け、下から放松していく。足底から始まり、踵、ふくらはぎ、膝の裏、腿の後、尾骶骨、腰部、背部、後頚部、頭頂、再び足底から始まり、順々に足背、両下肢の前面、腹部、胸部、頚部、顔面部、頭頂へ至る。このように前後の二線を下から放松する。二、三回循環させる。