東洋医学.03

五臓六腑

 臓腑には五臓、六腑、奇恒の腑があります。各臓腑の名称は西洋医学の臓腑や器官名と似ているが、概念は西洋医学の示す臓器よりも幅広い。臓腑は精気の(気、血、津液を含む)の運行を支配しており、五臓は精神活動の元となる神も育んでいます。また五臓は六腑と対になっていて、密接に関連しながらバランスをとっています。そのため、五臓、六腑のどれかが不調になると、対になる臓腑も影響を受けます。病気の初期段階では病は腑にあり、長期化すると蔵に移行するケースがあります。
五臓 肝、心、脾、肺、腎の5つだが、六腑の三焦に対応する心包を含め、六臓と呼ぶ場合もあります。
六腑 胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦の六つ。飲食物から栄養分を取り出し、他の臓腑・器官に送るとともに、水分の吸収や配分なども行います。
奇恒の腑 脳、髄、骨、脈、胆、女子胞の六つ。形態は腑の似ているが、性質や働きは臓に似ています。また胆以外は他の臓腑と対になっていません。
 五臓六腑はお互いに助け合い、生命活動を支えあっています。六腑が得た栄養物は大気から得た気と合わせ五臓に送られ、五臓はそれらをもとに気、血。津液や精を作り出します。また、臓は陰、腑は陽の性質をもち、表裏関係にあります。そのため五臓の相生・相克関係は、表裏する六腑の関係の関係でも成り立ちます。例えば。脾と胃は経脈によって連絡し、両者の共同作業により飲食物の消化吸収。水穀の精微の輸送、分布を行うため、脾胃の病変は相互に影響されます。

2024年4月
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