東洋医学.02

五行論

五行論では、自然界に存在するすべてのものを木、火、土、金、水の5つに分類します。そして東洋医学では、五蔵をはじめ、さまざまな物質や諸器官を木、火、土、金、水の特性に合わせて5つに分類し、診断や治療に応用している。
 5つの特性とは、以下のものを指します。
木(曲直、条達):樹木が成長することにで、伸展、上昇などの意味を表します。
火(炎上):火が燃えることで、温熱、上昇などの意味を表します。
土(稼穡):播種、収穫など農作物と関連して万物を生化させます(生かします)
金(従革):変革をあらわし、清潔、粛降(下ろす)収斂の意味を持ちます。
水(潤下):水のように、下ろしたり潤したりといった意味を表します。
 また、これら5つは相生・相克の関係を持ちます。
五行論を医学に応用するためには、五行と身体の中にある臓器を関連させる必要がありました。そこで、中国では、まず体腔の中でも比較的大きく、充実している五蔵(肝、心、脾、肺、腎)がそれぞれの特性に合わせて木、火、土、金、水に割り当てられ、さらに六腑など関連する器官や機能とも結び付けられていきました。たとえば、五臓と五行の関連性は、次のようになります。
肝:木の(曲直、条達)の特性を持つため、樹木のように気を伸びやかに巡らす機能を持ち、抑鬱を嫌います。また血を蔵する機能を持ちます。
心:火の温熱の性質から、体を温める温煦作用などをもつ。
脾:土がもつ万物を生化させるという性質から、水穀を運んで五臓六腑に栄養を与え、気、血の源となります。
肺:金の粛降・収斂という性質から、肝の陽気が上がろうとするのを抑制したり、水を下げて腎を助けたりします。
腎:水の作用で心火の亢進による熱を抑制します。また、腎は精を蔵し、その精で肝を養う働きを持ちます。
 以上の性質の相生・相克関係が治療にも応用されます。
 たとえば、相生関係でいえば腎(水)は肝(木)を補うため、腎の気が不足していると肝を滋養できません。その場合は治療で腎を補います。また相克関係の例では、脾が虚弱で相克関係にある肝の力を乗じられた場合、脾を補うと同時に肝の力を抑制する潟法などが用いられます。

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