東洋医学.07

気の不調

 人体の成長や発育、各臓器や経絡などの組織器官の生理活動、血や津液の生成と運行などは、すべて気の生理活動によるものとされています。「病は気から」と言うように、いったん気の不足や変調が生じると、人体の機能に多大な影響を与えます。宗気、営気、衛気、原気のもつそれぞれの作用が失調するほか、相互に補完している血や津液、気がエネルギー源となっている臓腑の働きにも不調をもたらします。
 気の変調は、気の生成不足と消耗過多、さらに機能減退などが原因となる気虚、気陥、気の停滞が生じる気滞、気の昇降出入りが失調する気逆の4つに分けられます。
<気虚>気の量が不足している、あるいは気の機能が低下している病態が気虚です。エネルギー不足のほか、発育不全、冷えや下痢、風邪を引き易いなどを生じます。
①自汗 普通にしていても自然に汗が出る状態です。固摂作用の低下によります。
②倦怠感 全身に力が入らず、息切れします。栄養不足で気が作れない状態です。
③食欲不振 飲食物の推動作用が低下し、消化されず食欲が湧かない状態です。
④手足の冷え 温煦作用が失調すると、保温機能が減退し、手足の冷え生じます。
<気陥>気が不足するトラブルの一つで、上に上げられなくなる事を言います。臓腑や津液を上げられなくなり、頻繁な尿意、長時間続く下痢、脱肛、子宮脱、胃下垂などがあらわれます。立ちっぱなしの労働が原因とされます。
<気滞>気が滞っている病態をいいます。体の鈍重感や詰まったような症状が特徴です。停滞した気は熱を帯びて上昇するため、熱やほてり、うっ血などを伴います。
①精神の抑うつ 気分がすぐれず、イライラや不眠など精神不安定になります。
②げっぷ、おなら 気が上に動くとげっぷに、下に動くとおならになるとされます。
③脹痛 気が腹部で停滞し、張って痛い状態のことです。痛みが移動します。
<気逆>気が上昇し過ぎたり、下降する力が不足して生じる病態をいいます。肺の気が逆上すると喘息や咳、胃が気逆の状態はげっぷ、吐き気が生じます。
①イライラ感 肝の気逆により頭に血が上った状態です。イライラ、めまいなどおこります。
②呼吸器の異常 肺の気逆により、咳や喘息など呼吸器系の症状が出ます。
③吐き気 胃の気逆により、嘔吐感、悪心などを起こします。

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