整体と気功と言霊の原理.31

遠藤喨及の指圧法…経絡指圧法.6
ツボの圧し方
 気の世界が、内界(心の世界)と外界(現象の世界)が一致した世界であることはこれまでも繰り返し述べてきた通りである。したがって、気のあらわれであるツボをいかに圧すかという問題は、どのような気持ちで圧すかという心の問題を抜きには語れない。このことは、実際にやってみさえすれば、その違いがはっきりと出るのですぐにわかる。
 そこで、前述したやり方でツボを見つけ、そのツボを圧すのに二種類の違ったやり方でやてみる。そして、その違いを受け手の人に聞いてみる。
第一の圧し方…特に何も考えず、ツボを身体の一部の点として圧す。ただ物理的な力で持続圧し、受け手の人にどう感じるか聞いてみよう。一人の例外なく、きわめて不快であると答えるだろう。
第二の圧し方…ツボを人体一部の点としてでなく、「全身を含む一点」、すなわち「ツボが全身を含んでいるとイメージ」を持続しながら圧してみる。こんどは受け手は、その指圧を不快に感じないだけでなく、気が全身に広がる快感を覚えるはずである。

「虚の経絡」「実の経絡」
 ここで少しばかり、ツボと邪気、そして「虚の経絡」が、どのようにお互い関わりあっているかについて述べておくことにしたい。
 まず、第一の圧し方では、「気のからだ」に対してダメージを与える。「気のからだ」というのは、半径2メートルほどの肉体を超えた大きさ(直径4メートルの、ある程度伸縮自在な球体)で、オーストリア生まれのドイツ人思想家、ルドルフ・シュタイナー(1861~1925年)がエーテル体と呼んだものである。
 なぜ第一のやり方で、「気のからだ」に対してダメージを与えるか?これを説くには、まず「ツボとは何か?」、これを明らかにしなくてはならない。
 ツボを圧して響きがあるということは、邪気が排出されることであることはすでに述べた。
 では一体、なぜツボを圧すことによって、邪気が排出されるのだろうか?
 それはツボが「虚の経絡」に属しているからにほかならない。通常、東洋医学の本などでは、虚の経絡は、気の不足した経絡と説明されている。
 では邪気とは何であろう?邪気のついては、東洋医学では定説がない。「邪」は、もともとの語源から言えば、食い違いを意味している。すなわち、この邪気によって虚実の歪み、つまり食い違いが生まれる。