整体と気功と言霊の原理.43

遠藤喨及の『気の経絡指圧』…「タオ指圧」.3
ツボを観る心

ツボを観る心とは、共感の心である。他者の「いのちの感覚」を想像する心である。
 共感的想像には、二種類しかない。
 まず、「受け手がもっとも圧してほしがっている点を想像すること」。
 そして、「受け手が、いま指圧をどのように感じているのかを、想像すること」。
この二つだ。
「気を見る心」をもった人
 気を見る心とは、自然のあらゆる瞬間の変化に同調する心である。そして、何らかの医療的行為というよりも、むしろその心自体が東洋医学であるといえる。
 だから、『黄帝内経』では、東洋医学の心をもった理想の人として、以下の三者を説いている。
聖人(自然に従う人)
至人(道に達した人)
真人(宇宙の気と一体化した人)
 自らの心を、こうした心に近づけたいと願う人や心身の修練に打ち込みたいと思う人にこそ、気の経絡指圧の修行は楽しめるだろう。

からだの治癒と同時に心の治癒が
 真のホリスティック医学(全体性の医学)であれば、心を癒しを含むのは当然のことである。
言葉の癒し、手の癒し
 指圧による、術者と受け手との間の気の交流は、手指と身体を媒介とした共感によって起きる。これに対し、心理療法の臨床現場で起きる気の交流は、言葉による面接を媒介とした共感によって起きると言える。
「指圧は精神療法の一つ」
 増永静人氏の次の言葉を思い出す。
「東洋で精神療法が発達しなかったのは、医療の中にこれが含まれていたからだ。特に漢方診断の決め手である切診は、心身両面の患者理解の方法である。これが指圧療法として発展した」指圧は心理療法を含むということである。
 厚生労働省による「指圧の三原則」の一つに「精神集中」があったと聞く。指圧という名称が生まれた大正初期、「指圧は精神療法の一種」などと定義されていた事もあったからだろう。ただし、この精神療法は暗示療法に近い意味合いのようだ。

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