遠藤喨及の『気の経絡指圧』…「タオ指圧」.5
気の力を養う
指圧の源流は、かつて古代中国でその医学の中心であった「導引・按蹻」に始まる。この「導引」とは「気のトレーニング法」のこと。そしてその三大柱は、「武術・体操・瞑想」である。また、「按蹻」とは「按摩」と「矯正」を合わせたもの。すなわち手技療法のことである。
気の導引には、大きくは次の三つがある。
①練気法…気の体操
②合気法…武術的な組み手
③呼吸法…気の瞑想
具体的な詳細は略、本を読んでください。
遠藤喨及の『気の経絡指圧』より
誰でもできるツボ技法
初伝における経絡治療とは、気の世界に参入し、自ら「経絡が見える」ようになる心を養うことです。
ツボを見つけるコツ
ツボを見つけるのに、必要なのは、たった一つの心しかない。
それは、相手がどこを圧してほしがっているかを想像すること。
そして、ツボを圧す時に必要な心、これもただ一つ。
それは、相手が、どのようにその指圧を感じているかを想像しつづけること。
この心は、圧している間中、ずーっと維持していなくてはならない。
経絡の認識も、また治療も、すべてはこの共感的想像、および内観にかかっている。そしてツボは、いわばその最初の関門である。
ツボは共感的想像によって、誰でも見つけることができる。
真のツボは、肉体を超えた「気のからだ」に属していること、また中指の先で捉えるツボが、身体全体を含んでいるどころか、心までをも含んでいることを、心の底から思っていなければ、ツボを感じとれないのである。
開いたツボ、閉じたツボ
経絡は、術者が相手に対して共感的想像の心を抱いた時に、初めて感応し、その存在を示すのである。
「我」とは、自分が中心になった自他分離の心である。だから、たとえ共感的想像をしているつもりでも、我を出したとたん、自質的には、そうでなくなってしまうのである。
つぎにツボが開いているか、閉じているかの判断方法は、圧してみて、ツボが開いていれば響きがあるし、閉じていれば響きがない。