ナチュラル│摂取量をへらす

摂取量をへらす
 飽和脂肪も不飽和脂肪も有害だとしたら、どうすればいいのか。まず最初に打つ手は、脂肪の種類のいかんを問わず、総摂取量を減らすことだ。心臓疾患の患者には、全カロリーのうち脂肪のカロリーを10%に制限するという、かなり厳しい食事が驚くほど効果があるが、ほとんでの人はそんな厳しい制限にはついていけないだろう。20~30%の間なら、食事の楽しみも味わいながら病気のリスクを大幅にさげることができる。それは、揚げ物、全乳製品、肉、ナッツ類、マヨネーズ、サラダドレッシング、濃いソースやデザート類は大幅に減らすことを意味している。
 それはまた、店で買う食品の脂肪含有量の実態に注意を向けるということを意味している。商品のラベルはあまり役立たない。なぜなら、ラベルにはその商品の総カロリーに占める脂肪の割合ではなく、脂肪の重量が表示されているからだ。
どんな油を選ぶか
 脂肪全体の摂取量をへらすことにつぐ第二のルールは、飽和から不飽和までのスペクトルの両端にある脂肪は食べないということである。飽和脂肪の大半は動物性食品からとっているのが普通だから、一番簡単な方法は菜食、または準菜食に切り替えることだ。しかしその場合でも、体によくない熱帯の油であるヤシ油やココナツ油を避けるために、商品のラベルを確かめる必要がある。「水素添加(硬化)」「一部硬化油」などとあるのは、粘稠度を変えるために人工的に飽和化されたものである。水素添加で硬化した油を使ったものは食べてはならない。
 多不飽和油を使った製品の摂取も最小限にとどめる必要がある。私はサフラワー油を使わない。サフラワー(紅花)は、天然染料用として栽培してきた植物である。他のっ植物油と違って、種子そのものを食べることはない。インド原産の植物であり、インドの古典医典はサフラワーを食用として用いることに反対している。最近、多不飽和脂肪酸に対する単不飽和脂肪酸の割合の多い、新種のサフラワーが栽培されている。その商品には「高オレイン酸サフラワー油」と表示がある。オレイン酸はオリーブ油のおもな単不飽和脂肪酸だ。オレイン酸をとるなら、私はオリーブ油から取りたい。味もいいし、食用としての歴史も長いからである。
 もし多不飽和油を使うのなら、揚げ物や炒め物に使わずに、サラダドレッシングなどの冷たい料理用にしたほうがいい。熱を加えると非常に酸化しやすくなり、体に良くなし事を忘れずに。
 スペクトルの中央に位置し、かつては体に害も益もないと考えられていた単不飽和脂肪が、どうやらもっとも安全な脂肪だといえそうだ。適量をとっているかぎり、心臓血管疾患のリスクを高めることも、急速に酸化して発ガン成分に変化することもない。飽和s脂肪をやめて多不飽和脂肪に変えると、血中の「善玉コレステロール」と「悪玉コレステロール」が両方とも少なくなる。単不飽和脂肪にすれば悪玉だけを低下させるので、体にはいいというわけだ。
 単不飽和脂肪で香りの少ないものがほしい人には、最近アメリカに入ってきたカノラ油をおすすめしたい。キャベツ科の植物の種子からとるカノラ油は、もともとインドや中国南部、日本などで使われていたもので、ナタネ油として知られている。