気功に関する問題│用意

用意に関する問題
練功中における用意の問題は、主にはいかにして心を落ち着かせるかであり、浮・沈・寛・急の4つの状態をどのように処理し、いかに意念を用いるかである。
①浮・沈・寛・急
浮…雑念が粉々と湧き起り、心が落ち着かず、心身ともに安定していない。このときは心を安定させ、臍中に注意を集中すると、雑念が押さえられ意は安定する。
沈…頭がぼんやりして物が覚えられず、頭を低く垂れることを好む。このときは鼻先に注意を集中させ、分散しないようにする。
寛…意識が散漫で体がだらけ、口中に涎が流れる。このときは身体をひきしめ、姿勢を調整し、注意を喚起して一か所に集中させる。
急…意念を集中させるとき急ぎ過ぎると、頭痛や胸苦しさが生じる。このときは意を寛かにし、身体をリラックスさせ、「気が下に流れる」と想像することによって消失する。
②内視・存想・観相
この3つの用意法は基本的には似ているが異なるところもある。
内視は、両目を閉じて、身体のある部位を窺い観ることである。
存想も両目を閉じて内視するが、内視の対象は想像したものであり、これが内視と異なるところである。
観相は、禅観ともいい、仏教の密教の方法である。
③存神・凝神
雑念を排除し、心が安定している状況のもとで、意を身体内外のある部位に置くことを存神という。
④着意・着想・執着
着意・着想・執着は、気功の用意のときに避けなければならない3つの傾向である。用意をマスターする上で最も重要なことは、軽く行うことであり、着意・着想・執着は用意が重過ぎたために現れる。この三者はともに前額部の緊張と頭部の違和感、頭部の充満感と疼痛などの副作用をひきおこす。
⑤字句を黙念する
意を練るという角度からいえば、字句を黙念することは、心の統一を導き雑念を融解させ、眠気を減らすことができる。

2024年4月
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