気功に関する問題│雑念

雑念に関する問題
練功時に考えが集中しにくく、色々な雑念が起こることは、練功初心者の障害となる。初心者も平常は妄念は少ないが、練功のときにひとたび姿勢をとると妄念が次々現れ、心が乱れ落ち着かず自制できない。実際、頭に浮かんだ思いは、人間の思惟活動であり、脳の特性であり、産物であり、存在の反映であり、存在に作用する。雑念とは、それが意念の集中と運用を錯乱してはじめて、問題になってしまうだけなのである。しかし練功中は排除しなければならない。
(1)念頭(漠然とした思い、考えのこと)の種類
練功中に年頭が現れると、意の集中と運用に影響を及ぼし、入静の出現にも影響を与える。練功中の人々は思惟活動をしているので、年頭は生じるはずである。練功中の意念は3つに分けられる
正念…正念は入静の前奏であり、うまく把握しさえすれば、高度の安定状態がしだいに現れる。
雑念…練功中に現れるきを散らすさまざまな思いである。
悪念…練功中に憤りや落胆、おじけ、怒りなどの思いが沸き起こり、感情が激しく動いて心が落ち着かなくなろことである。
(2)雑念いいかに対処するか
雑念は2種類ある。一つは練功中にとりとめもなく色々なことを考えることである。もう一つは練功中に朦朧としてしまうことで、時に驚いて覚醒するが、たちまち朦朧としてしまう。
雑念に注意すべき4つの点をあげる。
①練功中絶えず雑念が生じるのは、正常な現象であるということである。練功中雑難が生じないよう要求することは不可能であり、また全部雑念というわけでもない。
②気持ちを楽観的に持ち、準備を抜かりなく、心を練功に集中すれば、自然に少なくなる。
③雑念の対処は、無理に押し込めるのではなく、雑念が生じたときにいかに逆らうことなく排除するかである。
④雑念を排除するには、一種の静の体得である。そうでないと「静を求めて反って静ならず」になってしまう。
(3)雑念解決の具体的な方法
練功中雑念が多い時は、以下の方法を選んで用いる。
数息法…心が落ち着くまで数を数え、引き続きもとの練功に戻る。
外観法…両目を開き、1メートル先の物あるいは壁の図案などをそっと注視するか、幾つかの物を順に見ていき、雑念が消えてから目を閉じ練功する。
計数法…目をあけ目的物を注視して、1かた10まで数える。この操作を繰り返すことにより安静を得る。
存想法…自然や風景を想像の対象とする。
目視鼻準法…両目で鼻の先をそっと2、3分間注視する。見ているようで見て泣く、力を入れずうっすらした光が見えればよい。
<上記の効果がない場合>
突撃法…手で大腿を突然ビシッと叩き、雑念がエスカレートするのを絶ってから、練功を続ける。

2024年4月
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