気功に関する問題│運気

運気に関する問題
布気とは、外気のことです。『晋書』方技伝「道を学び気を養う者は気に十分な余りがあるので、その気を人に与えることができる。これを布気という。晋の韋虚はこの方法により人の病を治癒できた」。「布」は施す、与える意味であり、布気はこの方法の実質を反映している言葉である。
(1)布気と運気
印度のヨガの中に、手で触れて気を運び病気を治療する「プラナ」というのがあり、中国の布気と似ている。
古代の気功の資料には、運気に関する記載は、布気とは異なる意味があり、それらは内気の運用を指している。大まかには以下の3種類である。
整体運気…『諸病源候論』の中で初めてみられる「風偏枯候」を治療する2条がそうである。一つは「壁に寄り掛かり息を止め、気を頭から足へ行かせれば、疽疝大風、偏枯諸風痺が癒える」とある。もう一つは「背中を寄り掛からせ、両足および指先を開き、瞑心し頭から気を引き、足の10本の趾および土踏まずまで到達させようと思う。21回引き、足底に気を受けたような感じがしたら止める。これを上は泥丸(百会穴)に引き、下は湧泉に達するという」である。道教の内丹術の大小周天もまた、整体運気の一種に属する。
局部運気による疾病治療…『養性延命録』の中には、「行気であらゆる病気を治そうとするならば、病んでいるところを念じる。頭が痛ければ頭を念じ、足が痛ければ足を念じ、気と共に病んでいるところを攻撃すると、たちどころに病は消失してしまう」とある。
運気を外に出す…『諸病源候論』の中では、「気を引くごとに、心に念じ気を送り、足の趾先から気を出す」とある。運気は練功者自身が運用把握する方法であり、布気は仙人が運用把握して病気を治療する方法であることがわかる。そのため、他人が運気して病気を治療する方法を布気療法とよんでもよい。中国医学の中の5運6気を略称しての運気は、全く違った別の概念である。
(2)運気と臨床応用
運気(つまり布気)の臨床応用に関しては、現在のところまだ系統的に報道されていないので、症例を蓄積し、資料を集め総括することが待たれている。しかし、臨床応用では、次のいくつかの問題に注意を払わなければならない。
①運気者自身の功夫(技)は、事実にもとづき真理を検証し真面目に総括し、広く交流し、更に多くの気功医療従事者を養成し、この功法を把握させ、従事させる。
②運気者自身の功夫(技)の程度、流派の違い、医療水準の程度、臨床経験の豊富さなどが、治療効果と関係する。
③運気者自身の健康、情緒は、運気の治療効果と直接的な関係がある。運気者自身の内在的状態が、運気を受ける者に不利な影響をもたらす可能性がある。
運気による疾病治療は多くの制限があるので、代わりに機械を利用できないか考えられてきた。斉路は、北京医療機械研究所が関連部門の強力により、電子模擬気功治療器の研究製造に成功したことを伝えている。この機器は、低頻度の振顫と起伏のある赤外線輻射を発生させることができ、また、中医の「按摩」と「針灸」の総合的な治療効果を備えている。気とは赤外線のみではないので、それほど効果が生まれていない。
現代は日本で波動治療器の開発も行われている。こちらは気功の波動に近い研究が行われているが、値段に問題がある。

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