止観法│治病

身・息・心の三事を適度に整える止観法などを行うと、禅定の境地に到達できるだけでなく。ある種の病症をも治療できる。
(1)症状分類
①四大の増損の病相
②五臓より患を生ずるの相
(2)病患を治癒する方法
①止法を用いる治療
②観法を用いる治療
(3)病患を治癒するときの注意点
病患を治療するときには、「十法を兼ね具え」てはじめて「効あって虚しからざる」ものとなる。十法とは、次の通りである。
①信…「この法は必ずよく病を治すと信ぜよ」。
②用…「ときに応じて常に用いよ」。
③勤…「これを用いることに専精して息まず。差るのを待って限度となせ」。
④常に緑の中に住す。…「細心に念念に、その法に従い、しかも異なったものに心を移すな」。
⑤病の原因をわきまえよ。…「上に説けるが如く」病因を探り出せ。
⑥方便…「吐納、運心、縁想、善く巧みにこれを行って、その宜しきを失うな」。
⑦久しく行う…「もしこれを用いて未だ益がなくても、日月を計えず、常に習ってやめさせるな」。
⑧取捨を知る…「益有るを知れば勤め、損あればすなわち捨て、微細に心を用いて治療に努めよ」。
⑨持護…「よく異縁犯触を識れ」
⑩遮障…「益を得ても外の人に向かって説かず、いまだ損せざれば疑謗を生ぜざれ」。

2024年4月
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