西野皓三│呼吸とエートス①

呼吸とエートス①
エートスという「身体知」は、人間のシャチのような高等動物が、一定の環境の中で何代もの年月をかけて獲得したものです。「味は三代」というのも、そうしたことを表した端的な表現です。
一般的に優れた身体知、すなわちエートスを持った人というのは、遺伝と環境という、人間の能力を決定する二大要素において、非常に恵まれた人だということになります。
由諸ある血統を持って生まれ、代々恵まれた環境の中で育つということは、優れた身体知を持つうえで有利なことでしょう。
しかし、それよりも大切なことがあります。人間の能力を考えようとするときに、何よりも重要なことは、生命史40億年という壮大なスパンで、生命の知、つまり、身体知を捉えることです。
この壮大な生活史の中に、素晴らしい身体知を獲得するカギが隠されているのです。そのカギを手に入れることができれば、遺伝や環境に頼ることなく、どんんな人でも一代で、早ければ数年で素晴らしい身体知を獲得する可能性があるのです。
その「カギ」とは、呼吸です。

2020年6月
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