西野皓三│啓蒙から科学①

啓蒙の時代から、科学の時代へ①
神話の時代に続く2番目の時代、理性あるいは啓蒙の時代とは、中世キリスト教神学の時代という意味です。
ギリシャ時代には、神と人と自然がそれぞれ独自の存在感を持ち共存していたのですが、この理性及び啓蒙の時代には、絶対者である神、すなわち理性が、雲の上から人と自然を支配した時代だったと言えましょう。この時代はかなり長く、17、8世紀頃まで続きました。
この間に起きたのが、先にも述べたガリレオ・ガリレイや。ジョルダーノ・ブルーノーの有名な宗教裁判でした。
ガリレイは地動説を唱えて、宗教裁判にかけられました。彼は意に反して天動説に同意することで、危うく難を逃れることができましたが、裁判の後で「それでも地球は回っている」と言ったのは有名な話です。
ブルーノーは「宇宙には無数の太陽があり、人間も他のものと同様に宇宙のチリにすぎない」と主張し、頑なに自説を譲らなかったので火炙りの刑に遭いました。
ローマ法王ヨハネ・パウロ二世が、「コペルニクスの唱えた地動説を支持したガリレオ・ガリレイをカトリックが迫害したのは誤りだったと初めて公式に認め、ガリレイの名誉を回復した」(共同通信)には、20世紀も終わりに近づいた1989年9月23日のことです。
それでもまだ、バチカン(ローマ法王庁)は正式に地動説を認めたわけではありません。13年間にわたる調査結果を踏まえて、1992年11月1日、「当時のカトリック教会は誤っていた」と最終的に表明したのです。新聞は「地動説を唱え、破門された科学者ガリレオ・ガリレイの名誉回復を行ない、世界をあっと言わせた」とこのニュースを伝えました。