西野皓三│天才と舌出し②

天才は舌を出す!?②
直立して歩くことではじめて、人間の頭脳がここまで発達したと言われますが、これは逆に言うと、野生の動物のように四つん這いで歩くと、脳の働きが休まり、身体が本来の野生的な生命力を取り戻すことを意味します。
西野流呼吸法は、人間の身体を自然体に戻すひとつの方法です。(『身体知の誕生…七つの法則』小学館)
それによると、ジョーダンに限らず、超一流のスポーツマンには同じような舌出しは見られるということです。
ロサンゼルス(1984年)、ソウル(1988年)、バルセロナ(1992年)アトラス(1996年)と四つのオリンピックで金メダルを取ったカール・ルイスは走っている時、しばしば舌を出します。スタートの前にはよく、ヘビのようにピロピロと舌を出し入れします。
七種競技の世界記録保持者でソウル、バルセロナ両オリンピックの金メダリスト、ジャッキー・ジョイナー・カーシーもハードルを超える時、舌を出しています。アルゼンチンのスーパースター、サッカー選手のディエゴ・マラドーナもキックの時によく舌をだします。
また、1997年8月3日に行われた世界陸上ギリシア大会、男子100メートル決勝で金メダルを取ったモーリス・グリーンがゴールを駆け抜ける時、大きく舌を出していました。翌日の「ASAHI EVENING NEWS」紙では、グリーンがゴールした瞬間の写真を大写しにするとともに、そのキャプションには「グリーンが舌を出してフィニッシュ」とありました。
天才と呼ばれるプレーヤーたちは、最高の能力を発揮する身体の使い方を本能的に知っているのでしょう。

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