古歩道│良心的医薬品会社①

「良心的な医薬品メーカー」が存在できない仕組み①
アメリカの医薬品業界は、巧妙かつ悪辣な陰謀を駆使して4600人もの無保険者を生み出し、その膨大な「実験用人間」で世界の医薬品を牛耳ってきた。
もっと恐ろしい話を紹介しよう。
驚かずに聞いてほしい。メーカーが開発した新薬は、まったく薬効がなくても、まったく構わないのである!
先にも述べたが、フェイズ2が終われば新薬はFDAの正式認可を受け。メーカーは製造販売できるようになる。つまり、治験チームの医師たちが実地に使ってくれれば、メーカーの売上が伸びる。新薬を医師たちに使用させることなど、巨大メーカーにとっては造作もない。ちょっと「媚薬」を嗅がせればいい。事実、医薬品メーカーは研究費の名目で大学や病院にバンバン「賄賂」を提供している。
よく医薬品メーカーが、一つの新薬に何百億円の研究費を使うというが、なんてことはない。研究開発費を使って認可したばかりの薬を使用されているだけ。膨大な研究費は新薬販売の形でちゃんと戻ってくるようになっているのだ。
ファイザー製薬のようなメガグローバル企業は、膨大な研究開発費を使い、あらゆる医療機関に膨大な資金援助をしている。そんな子飼いの医者や病院で「新薬」は大量に使用され、消費される。そうすればプラシーボ効果ではないが、それなりに「薬効あり」というデータが揃ってくる。というか、揃うまで実験を続ければいいのだ。実はプラシーボの効果は6割と科学的に証明されている。思い込みしだいで免疫力や治癒力が高まるためで、「画期的な新薬ですよ」と患者が信じることで、実際に効果が出ることは珍しい話ではないのだ。
かくして、医薬品メーカーは新薬の独占販売でぼろ儲け。そのメーカーから賄賂をもらった医者も病院も懐は暖かくなる。まさにウイン・ウインだ。
そう、負けるのは患者だけだ。効きもしないどころか、無意味な副作用で苦しめられ、挙句、バカ高い治療費まで請求されるのだから。
患者を食い物に、いや、患者の生き血を啜って巨大な利権、集金装置となっているのが今のアメリカ医療システムなのである。
アメリカの医療システムに救いがなあいのは、たとえ薬効のある薬を安価に提供しようとする「良心的な医薬品メーカー」が存在できないところにある。そうしたメーカーが艱難辛苦の果てに画期的な新薬を拝発すれば、100%、会社ごと買収されてしまう。画期的な新薬ほど、貧乏人の手の届かない超高級な医薬品となる。それを防ぐには良心を捨てて、アコギに儲けるしかない。