731部隊が医療マフィアの傘下に入ることになった事件こそが薬害エイズ事件②
さて、ここで薬害エイズである。
ミドリ十字に「731部隊の作った会社とバラすぞ」、そう脅して汚染された血液製剤をばら撒けと命じたとすれば、どうなるだろうか。このときミドリ十字と731部隊とは、ほとんど無関係になっていた。それでも発覚すれば、たちまち、社会的な信用を失い、経営危機に陥る。事件が発覚する前、1980年代の半ばならば、要求を受け入れてしまった可能性は決して低くないのだ。
非加熱製剤を認可するよう勧めることで、もう一方の悪役となった安部英帝京大学医学部長もまた、前職は旧陸軍の軍医という経歴を持っている。医薬品を認可する厚生省の官僚たちも元731部隊は多く、また、天下り先の国立大学や研究機関は、それこそ旧731部隊の巣窟となっている。官僚が将来を棒に振ってまで抵抗するはずはない。
もうお分かりだろう。こうして薬害エイズ事件は起こったのである。
このとき、731部隊は、正真正銘「悪魔の部隊」という顔をついに見せた。血友病患者にHIV入り非加熱製剤を投与し、エイズの感染、発症、治療薬の開発という「人体実験」を行うことで、いずれにせよ多くの関係者が人体実験に協力したのは間違いあるまい。
この瞬間、日本の医療は死に至る「がん」を発症した。
一度でも医師が「悪」に手を染めれば、悪魔の手先に成り下がるしかない。「おまえのやったことを世間にバラされたくなければ言うことを聞け」と命じられるだけだ。仲間思い医師ほど悪の手先になっていくのである。もっといえば、731部隊が悪の部隊の顔を隠していたことが、かえって状況をこじらせることになったのである。
古歩道│薬害エイズの真実②
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