そうしてヘロインを摂取すると、今度は地獄の苦しみから、一転、天国の快楽を味わえる。このギャップが凄まじいのだ。これこそが「ドラッグの王様」のゆえんである。アヘンの快楽は、普通のレベルから、ケッコー、いい気分、という程度にすぎない。ところがヘロインは、地獄が一瞬にして天国に切り替わる。この落差で本来の効果の何十倍、何百倍の「快楽」を演出する。ヘロインに一発で虜になる。そうして人格すら破壊していくのだ。
アヘン愛好者は、何十倍、何百倍の快楽を味わえるだけに、容易にヘロインに手を出す。アヘン戦争の勝利で利権を獲得したヨーロッパ諸国は、当然、清にヘロインを持ち込み、その利益を絞りとっていく。
ヘロインはロンドン・セントメアリー病院医学校のアルダー・ライトによって開発され、ドイツのバイエルが「咳止め」の薬と称して1898年、発売を開始する。そのバイエルからアスピリン販売権を得ていたのが、そう、ロックフェラーである。
1901年、ロックフェラーは医学研究所を設立、フレクスナー・レポートが発表されたのが1910年。すべては、一本の線で結びついていくのだ。
古歩道│アヘン戦争の真実⑤
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