言霊百神|開闢(中今の意義)⑦

独神(ひとりがみ)
独神とはそれ自体で宇宙全体を占有し、偏在する実在を云う。その占有する一つの宇宙を次元と云う。宇宙は連続的な時間空間の拡がりであると共に、その時間空間が連続していない不連続の次元の重畳である。大宇宙の中には数段階の宇宙が重複して存在している。これを次元と云う。その夫々の次元界を「独神」と云う。
「実体とはそれ自体に於いて存在し、自身に依って理解され、その概念に他の概念を要せざるもの」(スピノザ『エチカ』)と説かれる如きものが独神である。仏教に於いて仏乗(イ)・菩薩乗(エ)・縁覚乗(ア)・声聞乗(オ)・衆生乗(ウ)と云われ、或いは地(イ)・水(オ)・風(ア)・火(エ)・空(ウ)と云われる段階がそうした次元の重畳の姿である。概念を以て云えば例えば吾(ア)、汝(ワ)、芸術(ア)、科学(ヲ)、歴史(オ)、道徳(エ)などのようにそれ自体で独立して全宇宙を占有するものの事である。『日本書紀』では「独神」を「純男」(ひたをとこ)と記してある。全宇宙を占有して他と対立することがないことである。