言霊百神│子音の意義④

宇宙万有の先天としての内容は以上の主体(母音)、客体(半母音)、そして波動の色相を顕現する認識の原律(父韻)と云う極めて簡単な三者であって、宇宙には是以上何ものも存することがない。万象はこの三者の交流産霊によって発現し、現象の変化は三者の結び付き方の変化と、波動の律の変化にほかならない。その三者は後述する「阿波岐原」と云う名で呼ばれている。その語原はアワイヰ(粟飯)の四音である。父韻であるイヰをキ(気)と云う一音に詰めてアワキ原と云う。
すべての現象はアワの対立交流から生まれるが、神道、仏教、キリスト教、儒教等すべての古代宗教はこの主客対立の両極の主体側であるア(オウエイ)の上に立って言挙げされている。この主体側に立つ立場態度を神道で「天照大御神、高御産巣日神の命もちて」と云う。その反対に客体側ワ(ヲウヱヰ)の立場態度は「須佐之男命、神産巣日神の命もちて」であるわけである。前者は人類の精神学としての神道布斗麻邇であり、後者は神代以降に於ける今日までの人類三千年の努力によって今日興隆し完成に近づきつつある科学である。

2024年4月
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