言霊百神│子音の意義⑤

そこで此のア(オウエイ)の側から人間を観るならば、人間とは自己に授かった宇宙の内容を自己の先天として継承し、それを実在として内に保有し、その実在の波動を識の波動によって現象として顕出認識し、更にその現象を組み合わせて、みずから新たな人間独特の文化現象を創造して行くところの宇宙生命意志の精巧な機関であって、しかもこの機関は同時に宇宙意志の作用を自覚し自律し自己運転する自主体である。宇宙には人間以外に宇宙の意志を自覚し得る者は存在しない。
この奇霊(くしび)である人間の自律自主自覚作用を称して「妙」と云う。また「如来秘密神通之力(にょらいひみつじんづうしりき)とも云う。この妙の自覚を発揮する道を指導する経典が「妙法蓮華経」である。人間はこの宇宙生命意志である妙の活用者なるが故にキリスト教ではこれを「神の子」と云う。この事を神道的に云えばすべての人間は先天の道理の継承活用者と云う意味に於ける「天津日嗣」であって、この天津日嗣の原理である布斗麻邇、三種の神器の伝統の継承保持運営の責任者を「天津日嗣天皇(あまつひつぎすめらみこと)」と云う。すなわち天孫邇邇芸尊である。「我れ、仏を得てよりこのかた経たる所の劫数(こつしゅ)は無量百千万憶載阿僧祇なり。」(「寿量品」)この言葉は人間の人間性すなわち天津日嗣が天壌無窮であることの意義をよく言い表している。

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