言霊百神│子音の意義⑥

斯くて此の自覚、自主、自律、自己運営の上に立って識を活用し、その生命の光を以て照らし出して隠れて存在する宇宙の実在を現象として顕わに創造現出し、更にそれを組合わせて行くことが人類文明の営みである。そしてその自主の主体が吾の自覚であるアオウエイすなわち高御産巣日(たかみむすび)であり、その自覚認識と運営の律であるイ、キシチニヒミイリ、ヰが「イの道」すなわちイからヰに到る道としての生命であり、その父韻が母音に婚(よば)いしてその隠れた姿を顕わしたものが諸法実相であって、子音は先天の交流によって初めて世界に顕わした実相の始原純粋な様態である。
子音である実相とは前述の如く事実そのもののことである。事実そのものと云うことは一旦これが先天である、主客、父母音の交流によって生まれ出た以上はそれは既に認識する主体すなわち主観でもなく、また認識される客体すなわち客観でもなく、また換言すれば心でも物でもないと云う事で、それ自体で厳として他から犯せられることもなく独立し、また他を犯すこともなくして存在している第三の個別的な様態である。この個別的な様態を称して「後天」と云う。

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