言霊百神│黄泉国⑨

然れども愛(うつく)しき我が汝兄の命(那勢命)、入り来ま(坐)せること(事)恐ければ、
還へりなむを。
先づ(旦に)具(つばら)に黄泉神と論(あげつら)はむ。
我をな視たまひそ
然し折角迎えに来て下さったのですから還りましょう。その前に黄泉神と精しく議論をして来ますから私を見てはいけませんと云うわけで、漂える国、文明の萌芽の国である黄泉国にもそれなりの言葉と文字の原理があり、当時まだ未完成ながら客観世界の物の原理があるのだから、それを検(しら)べて来ましょうと云うことである。