言霊百神│絶妻の誓⑦

事戸は言戸であって、言葉を以て構成された扉を両世界の間に引き渡し、引き塞ぐと云うことである。その言葉の扉とは千引石そのものに他ならない、千引石と云う時は麻邇字を意味して神代表音文字のことであり、言戸と云う時は麻邇(言霊)そのものであると考えたらよい。
初め岐美二神は力を併せて宇宙の創造に当った。そして淤能碁呂島である己れの心の内容として生むべき限りの御子(みこ)を生み終えた時、伊邪那美命は黄泉国に神避り給うて、その後の御子の整理は専ら伊邪那岐命の神業(かむわざ)となった。子を生むことは父母共同の仕事であるが、その子の教育は父の責任であるようなものである。諸法空想実相の正体である言霊麻邇の自覚整理は主体自覚体である心の側のみが為し得る業である。