言霊百神│原罪(天津罪)⑥

以上の黄泉国、黄泉比良坂の消息を更に『日本書紀』の上で読んで行こう。『日本書紀』「神代巻」は独立した書物ではなく、初めに撰せられた『古事記』の註釈書として編まれたものである。「時に伊弉諸尊、乃ち其の杖を投ちて曰はく、此より以還雷来な。是を岐神と謂ふ。此の本の名をば来名戸の祖神と曰ふ」。岐神は『古事記』には衝立船戸神とある。その本名は来名戸の祖神である。くなは九七(九十七)と云う数である。四十八言霊の二倍は九十六であり、その九十六を全体として把握する一者は第九十七番目の神である。これを来名戸神と云う。その意義は千引石と同じものであることは後段の「禊祓」の条で説明する。