言霊百神│ヨブ記①

この様に千引石をもって中枢である高天原を結界して、雷よ、黄泉軍よ来る勿(な)と止めた「記紀」の記録を読んだ時に、これに関連して思い出されるのは『旧約聖書』「ヨブ記」の左の数節である。「海の水ながれ出でて、胎内より湧いでし時誰が戸を以て之を閉じこめたりしや、かの時われ雲をもて之が衣服(ころも)となし、暗闇をもて之が襁褓(むつぎ)となし、之に我が法度(のり)を定め、関および門を設けて、曰く、此を越ゆるからす、汝の高波ここに止まるべしと」(『旧約聖書』「ヨブ記」第三十八章)