「言霊百神」の系列は単に平面的にずらりと並んでいるだけのものではなく、立体的な積み重なりである。またその積み重なりの一つの段階の内容を総合したところが次の段階の出発であるような次元的重畳である。だから途中から一つ二つの神名を抽出して、前後との関係なしにそれだけを祭ったり、信仰したり、説明しようとしても意味をなさない。一神、一語を把握し解決するためには全部の関連の上に立たなければならない。