言霊百神│禊祓(一)①

伊邪那岐命は情熱の赴くままに黄泉国の言語、文字、思想を研究したが、それ等に追撃されて自分の本拠の高天原の純精神の世界に還って来た。そこで改めて自己本来の生命を自覚の上に立って、今まで経験して来た外国思想の整理と組織を行うこととなった。元来すべて思想的経験はただ経験されたままでは、その経験が真に生命化されたものとは言えぬ。「自己の経験を語る」ことを得意として、それがその人の人生観の全部である如き型の人間が政治家や実業家に多く居るが、それは単に言霊オだけの立場からの主観的な経験の集積に過ぎず、人性の全局からまとまった人生観ではない。斯くの如きを管見と云う。