言霊百神│禊祓(二)⑤

衝立船戸神(つきたつふなどのかみ)の衝立は斎き立つであり、船戸の船は葉子国(はねのくに)の浮船神と云われ、伊勢神宮の御船代(みふなしろ)として祭られる五十音言霊図のことであり、或いは仏教の大乗の船でもあり、キリスト教のノアの方舟でもある。この神を『日本書紀』では前述の如く「来名戸の祖神」と云う。「黄泉比坂より以還(このかた)、雷来(いかづちく)な」とのりたまうて伊邪那岐命が投げうちたまうた杖の名であると記されてある。『古事記』はこの神を禊祓の段で説き、『日本書紀』は黄泉比坂の所で説いているが、どちらでも意味に変わりない。

2024年4月
« 3月    
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930