言霊百神│禊祓(二)⑰

次に投げ棄つる御冠(みかがふり)に成りませる神の名は、飽咋之宇斯能神(あきぐいのうしのかみ)
言霊図の冠に当る所はア段である。これを天児屋命(あめのこやねのみこと)と云う。ア段は芸術の世界であって、「柳は緑、花は紅」と云われる如く、ア段に物事の実相が一番はっきりと現われる。この言霊のア段の知性を投入してその指導によって事物の真相実相の識別整理を行うことが飽咋之宇斯である。アキグイは明かに組む指導原理であって、冠を神を生む理と解すれば、すべての生命なる神は先ず芸術の心であるア段から生まれて来る。「阿字」「阿弥陀仏」といい「アラー」と云い「アーメン」と云う。ア言霊の把握が芸術、宗教に入る門である。ア言霊の把握者を辟支仏(正定衆)(しょうじょうじゅ)と云う。
さて此処で飽咋之宇斯能神までの意義は大凡釈けたわけだが、以下の六神に関してはまだはっきりした説明の要領がつかめない。暫くは先師山腰明将氏の説いた所に準じて説いて置くことにする。

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