言霊百神│禊祓(三)②

その形而上の場所を竺紫(つくし)の日向の橘の小門の阿波岐原の上瀬、下瀬、中瀬と云う。瀬とは生命(いのち)の河の流れである。この所は『古事記』とキリスト教『聖書』とを併せて説いて行くと理解し易い。生命の河の源には生命の樹があって、ここに五つの泉がある。その名を生井(イ)榮井(エ)津長井(オ)婆比支(ウ)阿須波(ア)(『延喜式』「祝詞」祈年祭)と云う。すなわちアオウエイの五行五大である。このアオウエイが生命の樹であり、高木神であり、或いは扶桑樹であり、そして「一心の霊台、諸神変通の本基」と云われる天之御柱そのものである。諸神諸霊すなわちあらゆる人間の精神現象はすべて天之御柱を根源として、ここより発現し、普く時間と空間の中を流れて変通の相を現ずるのである。この生命の霊魂の流れをすなわち生命の河と云う。

2024年4月
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