言霊百神│禊祓(三)⑨

八十禍津日神(やそまがつひのかみ)
先ず言霊アの意義が確立されたことでもある。八十と云う数は百音図より両側の母音、半母音の二十を除いた残りの数、すなわち宇宙から実在を除いた残りの実相、現象だけの数理である。この八十数の展開がア言霊である。「柳は緑、花は紅」「渓声長口舌、山色妙色身」「あらたふと青葉若葉の日の光」と云う芸術の心がア言霊である。他力本願の態度に立って「南無阿弥陀仏」と弥陀の浄土の姿を讃嘆する心がある。だが然し上瀬は瀬速しで、この芸術あるいは宗教信仰の心は余りに奔放であるから禍津日神と云う。日蓮はこのアの心を呼んで「念仏無間、禅天魔」と云った。

2024年3月
« 2月    
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31