言霊百神│日の少宮③

岐美二神の創造は終わった。この事を『日本書紀』は斯う述べている。「是の後に伊弉諾尊、神功既に畢へたまひて、霊運当遷(かみあがりましなんとす)、是を以て幽宮(かくねのみや)を淡路の州に構り、寂然(しずかた)長く隠れましき。亦曰く、伊弉諾尊、功既に至りぬ。徳(いきほひ)亦大きなり、是に天に登りまして、報命したまふ。仍りて日の少宮に留り宅みしまぬ。」神功畢へたまふとは三貴子の出生のことであり、霊運当遷とは創造の座を去って天に還えることである。淡路の州とはア(吾)とワ(我・汝)の間に生まれる御子である「言霊布斗麻邇」の内容の全部を生み終え、整理と証明が完了して、それがス(洲・皇・静・巣)の姿にまとまった形であって、伊邪那岐大神はこの事を改めてその始めの先天(天名)である「天津神諸の命」の前に報告復命された。

2024年4月
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