言霊百神│日の少宮④

この(静)洲の心が布斗麻邇の出発の心であり、そして終局の完成の心である。出発のスは天地の初めの無名である。終局のスはすべての言葉を総合統一したスメラギ(皇)のスである。伊邪那岐大神はこの静の心の永劫の寂滅の中に住(宅・澄)み給うて居られる。此の寂滅逸楽の世界を「日の少宮」と云う。日は霊、少宮は若(雅)い宮であり、アオウエイである。すなわち「一心の霊台、諸神変通の本基」(『神道五部書』山崎闇斎記)である。それはまた霊の湧く宮であって、永遠の創造の根源である。神道で皇祖と云う場合は伊邪那岐美二神を指し、皇神と云う場合は天照大御神を意味する。

2024年10月
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